2024/05/27更新 ※この記事は5分で読めます
オフィスのエントランスは企業の”顔”ともいわれる重要度の高い場所です。あなたがビジネスで先方企業を訪れた時はどのような点を注目しているでしょうか?例えば、高級感のあるオフィスなら「業績が好調そうだ」と思うかもしれません。エントランスで従業員が笑顔で挨拶を交わしているシーンに遭遇すれば「職場環境が良さそうだ」と好印象を持ったり、また、セキュリティーが厳重ならば「仕事のパートナーとして任せられそうだ」と安心感を持つでしょう。「人は見た目が9割」などと昨今ではいわれていますが、企業においても、ビジネスを有利にするためにはオフィスエントランスの計画的なブランド戦略は極めて重要だといえるでしょう。
オフィスエントランスの役割と重要性
【第一印象を形成する要素】
エントランスではオフィス来社したクライアントに対し、スムーズな案内をしなければなりません。近年、エントランスを無人化にする企業が増えてきていますが余りに先端的なシステムだとデザイン性は良くてもクライアントが戸惑ってしまうこともあるでしょう。クライアントが初のご来社ならば担当者が入り口で迎える、また、クライアントの立場となったわかりやすい案内が掲示できているかなど、いちどエントランスのユーザビリティをチェックしましょう。
【企業のブランドイメージを決める】
ビジネスにおいて1番欲しいイメージは「信頼」ではないでしょうか?もちろん業種別に求めるものは異なりますが、信頼関係がつくれない相手とはビジネスは出来ません。だれが見ても好印象を持ち、エントランスに求められる役割を果たすデザインでなくてはなりません。ふたつめは、効果的なPRと企業コンセプトに沿ったブランドイメージの醸成に有効的です。
【セキュリティーとアクセス制御】
エントランスはワーカーも毎日利用する場所です。セキュリティーを重んじ余りに手間がかかり過ぎるのは不便ですが、それ以上に個人情報の漏洩は企業として大きなダメージとなり、ひとたび信頼を失えば、企業の信用失墜や法的トラブルの原因となり、ビジネス上の大きな損害を招く可能性があります。働き方改革に伴い、出退勤の自由なフレックス制を導入している企業も多く、ワーカに支給するPCに状況に応じたアクセス制限をかける等、情報の管理にはしっかりと対策を講じましょう。
オフィスエントランスの照明計画 / 照明の種類と効果
【明るさと照度】
照明は空間に大きな影響を与える要素のひとつです。照明の色の種類と効果を理解し、狙った演出をエントランスデザインに取り入れましょう。
光は「明るさ」と「照度」のふたつの要素で構成されています。そのひとつの要素である「明るさ」の単位は「ルーメン」で表され、ルーメンが大きくなればより明るくなります。一方、光に照らされる空間の明るさを「照度」といいこの「照度」の単位は「ルクス」。1平方メートルの空間を1ルーメンの光で照らした場合、1ルクスの照度となります。晴天の日の太陽の光は10万ルクス程度。オフィスの場合には約750ルクスから1500ルクス必要だと考えられています。
【照明の色の種類】
照明は色も重要な要素。色を選ぶことで、空間にまったく異なるイメージを与えることができます。
⚫︎蛍光灯(大きく分けて3種類 )
商業空間で最も使われることが多いのが蛍光灯。蛍光灯には、大きく分けて3種類の色があります。
- 昼光色▶︎昼光色は青みががった光で、ものがはっきり見えるという特徴があります。晴れた昼間のような明るさを感じさせるため、空間全体がクリアに見えるだけでなく、脳に強い刺激を与え、集中力をアップさせる効果があります。
- 電球色▶︎電球色は白色電球の色で、オレンジのような暖かさが特徴。視覚に対する刺激も少なく、リラックスしたり、休憩したりといった場所に最適です。
- 昼白色▶︎昼光色と電球色の中間の色。昼白色は太陽に近い白色の光でクセがないため、どのような場所でも使えます。
⚫︎LED電球
LED電球は電気代がリーズナブルなだけでなく、紫外線や赤外線を出さないというメリットもあります。さらにLED電球のメリットはこれまでにないオレンジ色や青色などが表現できる。青色の光は心を落ち着かせる効果があるとされ、駅のホームや繁華街での犯罪率を低下される目的で使用されたりしている。
【光をあてる対象物と照明効果】
オフィスエントランスにおける照明は、泥ロゴを最大限に照明を選ぶときには空間をどのような目的で使用するのかしつかりと考える必要があります。
⚫︎素材の色と調和する照明の色選び
照明の色を選ぶ時には、その空間のテーマがどのような色なのかを考慮し、周囲の素材の色に注目することが必要です。たとえば、周囲のインテリアやファブリックが赤っぽい色の場合、青や白の照明を当てると、素材と照明の色が打ち消しあってしまいます。
⚫︎スポットにするか、拡散させるかで大きく変わるイメージ異なる
照明の光には、空間全体を照らすものや、一部だけを強調するものなど、さまざまなタイプがあります。もし空間全体を照らす場合、光が均一になりやすい物が見えやすくなる反面、強弱がなく、のっぺりとした印象になりやすい。
逆にスポットライトは空間にメリハリが生まれますが、明るい部分と暗い部分の落差が激しいため、物が見えにくいだけでなく、目が疲れやすいという欠点がある。
⚫︎素材の凹凸感が立体的に見える光に角度
光には物を見えやすくするだけでなく、凹凸を強調する効果があります。上手に光を当てることで凹凸を強調することも、逆に平らに見せることも可能。また、平らな壁やパネルなど立体感が利用に演出することも出来ます。正面から光を照らすと凹凸が少なく、角度をつけて光を当てると立体感が生まれます。
⚫︎天井・壁・床のどこにあてるかで変わる印象
エントランスのデザインでは天井や壁、床など、異なる場所に光を当てることで、様々な雰囲気を演出することが出来ます。例えば天井に
エントランスのトレンドデザイン施工例
【テクノロジーの統合で企業アピールしたエントランス / 旭化成ワッカーシリコーン株式会社 様】
最近では、エントランスはただ会社を訪れた人が通過する場所としてだけではなく、人が通過するタイミングで壁面にメッセージが浮かび上がる、自社沿革・歴史・新商品など来客に伝えたい内容をメッセージ動画にし、アピールするなどテクノロジーを取り入れたエントランスデザインが増えてきています。
下記の旭化成ワッカーシリーコーン株式会社 様は先進的で大変美しいデザインに仕上がっています。
【企業カラーと事業内容をイメージしたエントランスデザイン/ 株式会社フクヤ 様】
企業カラーのパープルをメインに、照明やスポットライトを効果的に使っています。「UFOキャッチャー」をモチーフにしたデザインはアミューズメント用品を取り扱う企業様らしいワクワクが伝わるるエントランスとなっています。
【ロゴを使ったエントランスデザイン / エピロックジャパン株式会社 様】
ロゴを視覚的に浮かび上がらせることで印象を操作しており、そのロゴの光らせ方で企業のイメージも多種多様に想起・シンボル化することが出来る。
エントランスデザイン計画のポイントとまとめ
【目的とメッセージの明確化】
エントランスは企業を知ってもらうための絶好の場です。デザインがおしゃれで華やかであることに越したことはありませんが、1番重要なのは自社のコンセプトやイメージに合っているかどうかです。そして、デザインが自社が望むイメージにしっかり結びついているかどうかがポイントになります。のでしつかりとこれからどのようにブランディングしてゆくのかしっかりとイメージを話し合い、固めてから進めるのがおすすめです。まずは自社の演出に必要なロゴやサインの使用候補を用意。インテリアについては専門家と相談しながら進めていきましょう。一般的に全体の色味はコーポレートカラーをベースにすることが多い印象です。また照明選びも大切。来訪者を待たせることが想定されるなら、リラックス効果のある落ち着いた色味の電球色を選びましょう。さらに、企業コンセプトについてもしっかりと伝えたいならデジタルサイネージを設置して会社の歴史などを流したり、自社製品を展示したりするのも有効です。例えば、出版社なら自社で発刊している本を展示、建築系の会社なら自社のデザインテイストに合った椅子やスツールで統一するなどが考えられます。
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